昨日の暴風雨で付近は桜の花びらだらけになっています。
でも、自然は良くしたもので、花が散るとほぼ同時に葉っぱが出て来ました。
すごい成長力ですね~
さて、楚漢伝奇の粗筋です。
今回は14と15集まとめてアップします。
(★画像は全て風行網から転載しています)
(★画像は全て風行網から転載しています)
ちょっと個人的な趣味で申し訳ないのですが、項羽(ピーター・ホー)が全く出てこないので、巻きで行こうかと…。物語的には重要なお話かもしれないのですが、劉季と趙高ばかりだと華やかさに欠けると言いますか・・・
この2回では、劉季が遂に沛県を占領し、頭となって沛公と呼ばれるようになる事、秦朝廷では相変わらず胡亥がお馬鹿で、遂に趙高は李斯までも殺し、影の皇帝になるお話です。
先ず14集から。
沛県に戻って来た劉季達は、県城を攻めあぐねています。
形勢不利と見た劉季軍の人達が次々と県令に投降して行きます。
このままでは、内部から崩れて行くと思った劉季は計略を用いる事にします。
それは、劉季の側近たちが寝返って劉季を県令に差し出す事にする、それで劉季が城門の中に入り、直接県令を殺す、というもの。
樊噲が劉季を引きずって、沛の城内に連れて行きました。
まんまと県令は引っ掛かり、逆に劉季達にやられてしまいました。

こちらは、秦の都咸陽です。
李斯は胡亥に秦の苦境と対策を進言しようと宮殿を訪れますが、そこには誰もいません。
朝議の場で鹿だとか鳥などの動物を飼っていて、その世話をする宮女達がいるだけ。
これには李斯も呆気に取られ、情けなく思いました。
そこへ趙高が。李斯も朝廷が趙高に牛耳られている事を思い知ります。
趙高は李斯が胡亥に直訴する事に危機感を感じ、胡亥に李斯が反逆している、と吹き込みます。

胡亥も最初は信じませんでしたが、趙高に手玉に取られ段々疑うようになって行きます。
こちらは劉季。
沛県を乗っ取ったものの、誰が沛の頭になるか揉めていますが、䔥何は一貫して劉季を推薦していました。
そこへ劉季達の家族もやって来ます。
ここから15集。
沛県では、長老達がやって来て「䔥何を頭にしてほしい」と訴えます。
まあ、普通そうですよね。
劉季は亭長とは言え、ヤクザな遊び人。䔥何は䔥大人と呼ばれて尊敬されていましたから。
ただ、当の䔥何も、また劉季の子分達も劉季に頭になって欲しいようです。
特に夏候嬰は沛の役人だったにも関わらず、劉季ファンで「劉季は赤帝の子だから、その資格が有る」と長老達を説得します。
赤帝と言うのはウィキによると天を治める7帝の一人だそうで、要はこの世を治める偉い神様みたいです。
中国のお話には良く「天意」という言葉が出て来ますが、人事を超えた天の意思だから必然性が有る、と言う妙な論理が有ったようです。
これには長老達もビックリ。そうか、赤帝の子供か、仕方ないな・・となったとか。ホンマかいな?!
話は飛びますが、織田信長が最期に言った「是非も無し」とちょっと似ている様な気もします。
天が自分を滅ぼすなら仕方がない、なんですよね。
考えようによっては、天以外は自分を滅ぼせない、超ゴーマンな感じですが・・・
劉季は皆がそこまで言うなら仕方ないか、じゃあ自分が沛の頭になる、とこれを受けました。
(本当はなりたかったんだと思いますが。推薦によって頭になるのは、中国的な美学ですからね・・・)
劉季の妻 呂雉は複雑な気持ちでした。
夫の留守中、一家を食べさせる為に本当に苦労していたのでした。
呂雉は夫に富豪や偉い役人になって欲しかったのではなく、一家が平穏に暮らす事を望んでいたのですが、ここにきてそれが無理な事を悟ります。
で、「皆があなたにやらせたがっている以上、好きにしたらいいわ」と半分諦めます。なんか、大変だよね…

一応劉季をトップに据えると決着し、劉季は晴れて「沛公」と呼ばれる事になりました。
ヤクザの兄ちゃんから、エライ出世です。
ところが、雍歯だけは劉季を認めず最期まで反抗しました。
彼らは結局一緒に仕事をするようになりますが、ずっと仲が悪かったようです。
おまけに、劉季の昔の女性がやって来ます。「出世したのに、私とアンタの息子は仲間外れってわけ?」
それも納得できますよね。呂雉と結婚する為に、劉季はほったらしにしたんですから。
元々李斯は秦の朝廷に嫌気が差し、家を畳んで故郷へ帰る準備をしていたのですが、趙高を信じた彼は、最期の挨拶の時に、胡亥に直訴すると約束します。
趙高は前もって胡亥に「李斯が阿房宮の修理に賛成するかどうかで、反逆の意思があるか試しましょう」と吹き込んでおり、それを真に受けた胡亥は李斯の直訴に逆上します。
ここぞとばかり、趙高は李斯に反逆の意思ありとして、投獄を命じます。悪いオヤジやな~
ハメられた李斯は悔しがりますが後の祭り。
獄中の人となり、李斯の一族も捕えられ処刑されることになります。

李斯は趙高を「小人!」と罵りますが、趙高は余裕で捨て台詞。
「小人は信じてはいけないのだよ。」ホンマに悪いな~
趙高は悪の極致に描かれていますが、彼をここまで詳しく描写しているのは、このドラマの脚本家が結構趙高にも魅力を感じているんじゃないかと思っています。
次回は有名な「馬鹿」の語源のお話です。これまた趙高さんです。