チャイナなブログ ANDOR Kishimura

三国志など中国語のドラマや日常情報について綴ります

三国志 諸葛亮 交渉の達人 ≪three kingdoms-38~40≫

高希希監督の「新三国」、今は41集まで来ています。赤壁の戦いは目前です!
 
ジョン・ウー監督の「レッドクリフ」と比較すると、この「新三国」の方がよりリアリティが有り、説得力がありますね。
ジョン・ウー監督の映画は、活劇としてはすごく面白いけれど、こちらの三国志を観てしまうと、底の薄さが見えてしまいます。
 
例えば「周瑜」と「諸葛亮」の描き方・・・
レッドクリフではトニー・レオンが演じていましたが、彼の見せ場を造るためか、トニー・レオンに遠慮してか、周瑜が持っている負の側面には全く触れていません。
 
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新三国の周瑜
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周瑜は言うまでもなく、英才で英雄です。
「新三国」での周瑜は、才知も武勇も凡人の追随を許さない人ですが、その分自尊心が強すぎて傷つきやすく、また自分より優れた人を受け入れにくい様に表現されています。
これは、何も周瑜に始まった事ではなく、人間の基本的な感情のひとつですが、特に周瑜に取っては大きな弱みとなっています。
 
諸葛亮にしても、清廉潔白な人ではなく、ある意味「他人の剣で人を切る」的な海千山千な部分が描かれています。これも、狡猾と言ってしまえば悪いように聞こえますが、交渉術としては素晴らしい。
 
彼のミッションは「劉備孫権を連合させ、曹操に打ち勝つこと」です。
しかし、孫権が絶大なる信頼を寄せている周瑜は、当初曹操への投降案を支持していました。
孫権幕僚のキーパーソンが反対派では、まとまる話もまとまりません。
 
その為には、ネックとなる周瑜を如何になびかせるか、に全力を注ぐことは当然のことでしょう。
諸葛亮が使った手法は、まさに周瑜の弱みを刺激して、周瑜自身に諸葛亮の希望する答えを引き出すやり方。
周瑜の自尊心を敢えて激しく傷つけ、振り子が反対に動くように、当初とは全く正反対の言葉を彼の口から吐かせたのです。
ただし、その下地として、周瑜が元々は「子敬の劉孫連合に賛同していたこと」も調べ済です。
 
自尊心へのアプローチと同時に、深層にある願望にも働きかけて、見事YESを勝ち取ったのですね〜
諸葛亮が実は外交官として評価されているのは、とても頷けます。
 
周瑜も鋭い人ですから、後で自分が諸葛亮の術中にハマったことは気づいたんだと思いますが、深層には曹操に対抗したい部分が有ったのですから、矛盾も無い訳ですよね。
 
まあ、1000年以上前の事ですから、どちらが真実かは別として、ドラマの厚みとしては、私は圧倒的に新三国が好きです。